一口に「自衛官」と言っても、自衛隊内の職種は多種多様にわたります。
陸海空それぞれに第一線と呼ばれる部隊がありますが、それらを支援する様々な部隊は更に多くの人員によって支えられています。
自衛隊の中には、君の夢や志望を実現できる部署が必ずあると私達は考えます。
そして、それらの各部署が連携し、「守る」という大切な仕事を遂行している、それが自衛隊なのです。
とは言っても、自衛官は国家公務員。
入隊するにはそれなりの「壁」を越えなければなりません。
それが各募集項目別の自衛官採用試験になります。
まずは、高校での勉強をきちんとして下さい。
幹部候補生等一部を除き、基本的には高校卒業程度の学力で、入隊試験(学科)はクリアできる内容です。
自衛官採用試験は大学入試センター試験や民間企業採用試験等より早い時期に実施されますので、将来の進路に悩んでいる場合でも、まずは、自衛官採用試験を受験し「合格」をGETし、それから落ち着いて考えるのも良いのではないでしょうか?
また、自衛官単願の方々も、高校3年間の集大成として、センター試験だけは受けて、ご自身の学力を把握しておいて下さい。将来、部内で昇進試験を受ける時等に、きっと役に立つと思います。
以下に、ご質問の多かった内容をFAQでまとめてみましたので、参考にして頂ければ幸いです。
A.はい、可能です。
むしろ、複数受験をお勧めしています。
例えば、自衛官候補生(陸上自衛隊)+一般曹候補生(航空自衛隊)+航空学生(海上自衛隊)という、陸海空のカテゴリーを分けた受験も可能です。
高校生の皆さま方には、自衛官候補生+一般曹候補生に、航空学生をプラスした3点セット受験を、更に学力に多少自信があり、学位が欲しい方には防衛大学校生をプラスした4点セットをお勧めしています。
A.はい、可能です。
双方に合格した場合、最終的な進路選択は相談者様ご自身が決めることになりますが、私達は国家公務員である自衛官をお勧め致します。
A.最低でも親御様だけにはお伝え下さい。
これは相談者様が高校生(未成年)である事に起因しますので、ご理解をお願い致します。
民間企業への就職でも「身元保証人」として親御様の署名捺印が必要だと思います。
また、高校を通じた応募の場合は、担当の先生にも、ご報告をお願い致します。
それ以外の場合、広報官や募集相談員が相談者様の個人情報である進路について、ご友人や近所・世間一般に言いふらすことはありません。
A.入隊時の募集項目や部署にもよりますが、基本的に優越はありません。
大卒・院卒の場合は、難関ではありますが一般幹部候補生としての入隊を強くお勧め致します。
航空機操縦士の場合は、大卒→一般幹部候補生→操縦士ですと、選抜枠が希少であることと操縦訓練時期の違いによる技能レベル差が生じますので、高卒→航空学生が一番有利です。
また、大卒→自衛官候補生または一般曹候補生等での入隊の際は、高卒入隊同級生さんと4年間の差が生じますので、貴方が入隊した際は、同級生さんが「上官」になっていると思います。
この事案についてはケースバイケースですので、広報官か募集相談員にご相談下さい。
A.高校卒業時の「記録」については各自治体や高校の考え方に地域差がありますが、国家公務員の身分となり、学生手当(給与)や賞与が支給され、制服、宿舎、食事が無償提供されますので、厳密にいえば「就職」に該当します。
但し、入校後は人文・社会学科か理工学科での教育もあり、卒業生には、他の文科省管轄一般大学と同様に学位(学士)が授与されますので、この点だけをみると「進学」の要素も持ち合わせています。
A.「将来の選択」です。悩むの当たり前の事です。
しかし、悩んでいるうちに「チャンス」は訪れ、そして通り過ぎていきます。
「将来の選択」を一発勝負で決めるのではなく、まずは「選択肢のチケット」を複数用意し、最終的に高校卒業までに結論を出せば良いのではないでしょうか?
その為にも、まずは自衛官採用試験は受けて「採用合格」をGETしておきましょう。
進学受験も同じことです。
高校に依っては進路指導の関係から「進学」か「就職」の二択決定を迫られることもありますが、進学選択でも自衛官受験は個人として出来ますし、その逆に就職を選択していても大学入試センター試験の受験は可能です。
※民間企業の採用取扱いは除く
A.安心して下さい、学費も入学金もありません。
また、学費が存在しないので基本的に学費ローン貸付もありません。
防衛大学校も防衛医科大学校(看護科含む)も、入校(採用)時には国家公務員ですので、学生手当という給与も賞与も支給されますし、制服、宿舎、食事も無償提供されます。
但し、修学年限は4年(防衛医大は6年)で、文科省管轄一般大学のような留年制度はありません。
また、現在は防衛医大のみですが、卒業後の任官拒否時には授業料相当の金額を返納することになります。
尚、卒業後に、防衛大学校研究科への進学(防衛省各機関の長の推薦を受けた者)や、国内大学院修士・博士課程入学、大学での研修、外国の軍学校などへの留学することを「命令」された場合は任官拒否には該当しません。
A.入隊後の配属部署については、本人の希望と適正及び部隊充足を考慮し決まります。
適正により決められた配属先が例え不本意な部署だったしとても、やがて本領発揮!というパターンは多々存在します。
貴方が気付かない貴方の適正を見抜いて配属先が決まることがあることを知っておいて下さい。
A.警察官採用試験と異なり、自衛官採用試験には、事前の体力検査がありません。
これは、入隊後に各自千差万別十人十色の体力を一定の基準まで引き上げる初等教育のプログラムがしっかりしているからです。
高校の部活に比べたら、楽ではないですし、キツいかもしれません。
しかし、越えられない試練はありません。
教官の指示に従い、同期と協力して教育期間を過ごすうちに、自然と任務に必要な体力は備わります。
それと一つ、これだけは覚えておいて下さい。
あらゆる訓練は任務遂行の技能や知識の習得だけが目的ではなく、隊員一人一人の「受傷事故防止」の観点もあります。
A.陸上自衛隊には海自や空自のような航空学生の制度がなく、入隊後、陸曹航空操縦学生課程よる選抜教育となります。
その為には、まず一般曹候補生として陸上自衛隊に入隊する必要があります。
陸上自衛隊に入隊、各部隊で通常数年間の勤務中に選抜を受けて陸曹に昇任、さらに1年経過してやっと受験資格が得られます。
学生の割合では陸上自衛隊高等工科学校生徒から3曹になった隊員が最も多く、次に一般曹候補学生出身者が大半を占めています。
防大・一般大卒幹部が任官後、航空学校霞ヶ浦校で教育が実施されている「幹部航空操縦課程」を経て操縦士となるケースもありますが、選抜採用数はきわめて少ないのが現実です。
近年では女性の航空操縦学生の採用(攻撃ヘリコプター以外)も行われています。
A.安心して下さい。3ヶ月以内に泳げるようになり、半年もすると12時間位は泳げるようになるでしょう。
※私の息子も同じでした。
A.基本的に選択肢は2つだけです。
空自航空学生として航空自衛隊に入隊しブルーインパルス搭乗員を目指して頑張るか、防衛大学校に入校し空自要員に選抜され、更に航空要員にも選抜されること。
これでも確実にブルーインパルスの搭乗員になれる保証はありません。
ブルーインパルスとは、それだけ優れた選び抜かれたチームなのです。
でも、諦めたら可能性はゼロ。
諦めなければ可能性は1%以上。
ゼロと1の違い、まずは、これを理解して下さい。